dmesg (「メッセージの表示」または「ドライバー メッセージ」) コマンドは、システムの起動中および起動後にカーネルのメッセージ バッファーに送信されたメッセージを出力するために使用されます。デバイス ドライバーは、カーネルにメッセージを送信して、ドライバーがインターフェイスするモジュールとパラメーターの状態を示します。これらのドライバーは、エラーが発生した場合にカーネルに診断メッセージを送信することもできます。他のカーネル コンポーネントもバッファにメッセージを送信できます。
dmesg コマンドを使用する以外に、/var/log/dmesg ファイルからメッセージ バッファーにアクセスすることもできます。いずれの場合でも、dmesg を利用して、
カーネル コンポーネントの潜在的な問題を探したり、特定のモジュールが読み込まれていることを検証したりできます。
構文
dmesg コマンドの構文は次のとおりです:
# dmesg [options]
dmesg コマンド オプション
dmesg コマンドではさまざまなオプションを使用できます。
オプション | 説明 |
---|---|
-c | 内容を表示した後、カーネル バッファをクリアします。 |
-f {施設リスト} | 指定されたコンマ区切りの施設リストに出力を制限します。ファシリティは、ユーザー レベル メッセージのユーザーなど、メッセージを生成するコンポーネント カテゴリです。 |
-l {レベルリスト} | 指定されたコンマ区切りのレベルのリストに出力を制限します。レベルは、重要とは見なされないメッセージの通知など、メッセージの性質と優先度を定義します。 |
-e | 各メッセージの時間とそのデルタ、または後続のメッセージ間の時間差の人間が読めるバージョンを表示します。 |
-L | メッセージを色分けして読みやすくしました。 |
-H | -e オプションと -L オプションの両方を組み合わせ、テキスト ページャーを使用して、人間にわかりやすい形式で出力します。 |
-h | 利用可能なオプション、および利用可能な施設とレベルをリストしてください。 |
dmesg コマンドの実行中に以下のエラーが発生した場合:
dmesg: command not found
選択したディストリビューションに従って、以下のパッケージをインストールしてみてください:
OS 分布 | コマンド |
---|---|
OS X | brew install util-linux |
Debian | apt-get install util-linux |
Ubuntu | apt-get install util-linux |
アルパイン | apk add util-linux |
Arch Linux | pacman -S util-linux |
カリ Linux | apt-get install util-linux |
CentOS | yum install util-linux |
Fedora | dnf インストール util-linux |
Raspbian | apt-get install util-linux |
dmesg コマンドの例
1. カーネル リング バッファを印刷または制御するには:
# dmesg
2. 印刷後にカーネル リング バッファをクリアするには:
# dmesg -c
3. 生のメッセージ バッファを印刷するには:
# dmesg -r
4. リング バッファ サイズを指定するには:
# dmesg -s 1024
5. ロギングのレベルを設定するには:
# dmesg -n level # dmesg -n 1 ## prevent all messages
6. カーネル エラー メッセージを表示する:
# dmesg --level err
7. `tail -f` と同様に、カーネル メッセージを表示し、新しいメッセージを読み続けます (カーネル 3.5.0 以降で使用可能):
# dmesg -w
8. このシステムで利用可能な物理メモリの量を表示:
# dmesg | grep -i memory
9. 一度に 1 ページずつカーネル メッセージを表示する:
# dmesg | less
10. タイムスタンプ付きのカーネル メッセージを表示します (カーネル 3.5.0 以降で使用可能):
# dmesg -T
11. カーネル メッセージを人間が読める形式で表示します (カーネル 3.5.0 以降で利用可能):
# dmesg -H
12. 出力のカラー化 (カーネル 3.5.0 以降で利用可能):
# dmesg -L